2018年、あの頃の私は、なぜ人々はスマホアプリでなく、わざわざ翻訳機を使うのか、その理由がわかりませんでした。しかし私自身、実際に経験して気付いたことがあります。
スマホの電卓アプリで事足りるのに、電卓機を買う人がいるように、人々はいざと言う時にすぐに使える製品の利便性と安心感に対価を払っているのだと気が付きました。
しかし、この事実は音声翻訳機そのものの存在を肯定するものになるのでしょうか? その答えはまだわかりませんが、私たちはZEROの開発にその答えを見出すことにしました。
音声翻訳機の利点は、すぐに使える状態にあること。 逆に短所といえば、スマホアプリと比べて値段が高い割に、持ち運びやすさや使いやすさに欠けること。 そして、各翻訳機の翻訳精度に大差はないことです。
こちらをご覧ください:
スマホアプリの最も重要な利点は? 「無料・タダ」です。 では、音声翻訳機はどうですか?「起動速度・操作性」です。
TimekettleのWT2 Plusは「語り合える」会話体験を大切にしています。話しやすさ・使いやすさを追求しながらも、母国語で話すような自然に近い形で会話が楽します。 取引先との打ち合わせや、何気ない雑談、おもてなし接客、外国語の勉強など、比較的長めの使用時間に最適です。
ただし、WT2 Plusは、道を尋ねたり、食べ物を注文したり、ホテルのフロントに話しかけたりするようなちょっとした会話にはあまり適していません。そのような会話は、2〜3文もあれば解決するからです。 WT2 Plusのリアルタイム翻訳体験は、セットアップに少し時間がかかります。
ここで私の心に残る経験を一つお話しします。
2018年のドイツ出張のときです。
------物語はここから始まります------
2018年、ドイツ。 私は中央駅で空港行きの列車を待っていました。 列車の音が駅中に鳴り響きました。 私はその列車に乗りこむ前に、これが空港行きの正しい列車かどうかを確認したかったのです。 ただ、ドアが閉まるまでに、あと数十秒...
私はそこにいた男性に話しかけ、不器用ながらに翻訳アプリを探し始めました。スマホを取り出す→アプリを探す→アプリを開く→アプリが読み込みを待つ→翻訳ボタンを押す→質問をする...。アプリはその時に機能しました。そして翻訳された文章はドイツ語で出てきました...。
よしっ、聞きたいことは伝えた。 しかし難しかったのは、その男性がいつ答えてくれるのか。私は翻訳ボタンを構えながらドキドキしていました。 なぜなら彼の言葉を完璧に拾わないと誤訳を起こしてしまうからです。そして、アプリは周囲のノイズを拾ってしまいました...。
その瞬間です。私はようやく、無料アプリがあるのに、会話を諦めてしまう人たちの気持ちがわかりました。 商品PRの動画と違って、現実世界では、周囲は雑音で埋め尽くされ、人はお互い被さるように話すので、聞き間違いは避けられません。
じゃあ、私たちには何ができる?
いずれにせよ、翻訳したい時に、すぐに、確実に、使える製品が必要です。現実的に様々な場面に対応し、一言だけでも気軽に使えるデバイス。
その答えは ZERO スマート翻訳機ーあなたが今まで見たことのない翻訳機。 より小さく、速く、使いやすく、そしてあなたがいま使っているそのスマホで動く。
1つあればできることを、2つも持ちたくないので、 ZEROは硬貨2枚分のサイズと重量50gに。 ZEROを挿せば、翻訳画面がすぐに開く設計。ボタン操作は必要ありません。あとはZEROを挿したスマホを話者の間に置いて話すだけ。どちらが話しているかを声の方向で聞き分け、翻訳してくれます。
今後搭載予定の同時翻訳機能(仮称)を使えば、両側または2人が同時に話していても、別々に翻訳してくれます。 ZERO は両側の言葉を同時翻訳できる世界で唯一のデバイスです。 もう相手の話を待ったり、何回も繰り返し話す必要はありません。
ZEROはその小ささから、スマホに挿しながら収納しても気になりません。 いざという時の準備もバッチリ。ZEROをグラフに入れてみると次のようになります。
しかし、ZEROは翻訳だけではありません。メモや会議録で使える「録音+文字起こし機能」も搭載しています。 4方向からの音声を識別し、方向ごとに文字起こししてくれます。
どうやったの?
世界最小クワッド(4つの)マイク配列を開発しました。
直径わずか1cm。各方向の声をハッキリと拾います。
ZEROは、4倍の処理速度を誇る音響センサーを搭載。
スマホのCPU演算能力を活用し、AI技術によるノイズキャンセリングアルゴリズムを採用。 周囲の騒音を自動処理し、私たちの話し言葉のみを翻訳してくれます。 他にも、録音、文字起こし、テキスト共有など、日常的に使える機能を多数搭載
創造性と革新性を兼ね備えたZEROを、日々のお供に。
最後に、ドイツの駅にいたときまで時間を戻しましょう。
もしあの時、ZEROがあれば、列車に乗り遅れなかっただろうに。
-Leal Tian、代表取締役兼CEO